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コラム 2024/05/15
六月博多座大歌舞伎2024!「船乗り込み」と豪華演目で魅せる伝統の舞台

こんにちは。

毎年恒例の「六月博多座大歌舞伎」が、いよいよ2024年6月2日(日曜日)から開催されます。
福岡の夏を彩るこのイベントは、歌舞伎ファンならずとも見逃せない大イベントです。
今年のラインナップも素晴らしく、期待が高まりますね。
それでは、詳しくご紹介していきましょう!
 

目玉イベント「船乗り込み」

まずは、6月2日の開幕に先立ち、5月30日(木曜日)14時から行われる「船乗り込み」についてご紹介します。
これは『六月博多座大歌舞伎』に出演する歌舞伎俳優たちが、船に乗って福岡に到着する姿をお披露目するイベントです。
博多の街を舞台に、華やかな船での登場はまさに壮観で、一目見ようと多くのファンが集まります。
 

私も昨年初めて「船乗り込み」を見に行きました。
俳優たちが優雅に手を振りながら船で現れる姿はまさに絵巻物のようで、歌舞伎の伝統を肌で感じることができました。
今年もどんな演出が見られるのか、今から楽しみです!
 

昼の部の見どころ

昼の部は、三つの演目が上演されます。
それぞれ異なる魅力を持つ名作ですので、ぜひ楽しんでください。

修禅寺物語

最初の演目は「修禅寺物語」。
これは、北条氏の陰謀で伊豆国修禅寺に流された源頼家と、面作師・夜叉王の物語です。
頼家が夜叉王に面の制作を依頼するも、それがなかなか完成しないため、直接催促に行くと…という緊張感のあるストーリーが展開されます。


私が特に心に残ったのは、夜叉王の職人気質と芸術家としての誇りです。
面に死相が現れると完成を拒む姿には、作品への深い愛と責任感を感じました。
舞台の美術も見事で、修禅寺の静謐な雰囲気が見事に再現されていました。
 

身替座禅

次に上演されるのは「身替座禅」。
これは、大名の山蔭右京が妻の玉の井に内緒で愛人の花子に会いに行こうとする喜劇です。
右京の策が玉の井にばれてしまうコミカルな展開が見どころです。
 

この演目は、笑いとユーモアにあふれています。
右京が家来の太郎冠者と入れ替わる場面や、ほろ酔い加減で帰宅した右京の滑稽な姿は観客の笑いを誘います。
私も思わず声を出して笑ってしまいました。
狂言を題材にした松羽目物で、格調高い中にも軽妙な笑いが織り交ぜられた一幕です。
 

恋飛脚大和往来 新口村

昼の部の最後は「恋飛脚大和往来 新口村」。
公金を横領して逃亡する忠兵衛と、彼に付き添う恋人の梅川の物語です。
二人の逃避行と、父との再会がしっとりと描かれます。


この作品では、罪人として追われる二人の苦悩と悲劇が深く心に響きます。
雪の降る中、忠兵衛の父・孫右衛門が息子の姿を見て涙を堪える場面は、何度見ても胸が締め付けられる思いです。
二人の愛と運命に翻弄される姿に、感動の涙がこぼれました。
 

夜の部の見どころ

夜の部も素晴らしい演目が用意されています。
その中でも特に注目なのが「東海道四谷怪談」です。

東海道四谷怪談

この演目は、四世鶴屋南北による大傑作で、人間の業を赤裸々に描いた怪談劇です。
伊右衛門の色悪の魅力や、「戸板返し」などの怪談ならではの仕掛けが見どころです。
 

お岩の悲劇と復讐劇が中心に描かれ、恐怖と哀愁が交錯するストーリーに引き込まれます。
特に、伊右衛門への恨みを募らせながら息絶えるお岩の姿には、観る者の心を強く揺さぶるものがあります。
私も舞台の恐怖感と緊張感に息を呑み、終始釘付けになりました。
 

まとめ

「六月博多座大歌舞伎」は、歌舞伎ファンにとって待ちに待った一大イベントです。
昼の部と夜の部、それぞれに異なる魅力と感動があります。
今年もどんな名演技が見られるのか、今から楽しみで仕方ありません。
 

また、5月30日の「船乗り込み」もぜひお見逃しなく。
博多の街に歌舞伎の華やかさが溢れる瞬間を体験できる絶好の機会です。
 

皆さんも、この素晴らしい伝統芸能を堪能しに、ぜひ博多座へ足を運んでくださいね。
舞台で繰り広げられる歴史と物語、そして役者たちの熱演をお楽しみください。
六月博多座大歌舞伎

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